IDストレッチングとは

「IDストレッチング」とは名古屋大学名誉教授/医学博士・理学療法士である「鈴木重行」による筋ごとの走行(動き)を意識して個別に、最も効率よくストレッチできる方法です。

当サイトでは、肩こりや腰痛など、筋肉の動きによる痛みの原因を解説し、初心者の方でも分かりやすいストレッチの方法について解説してゆきます。

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【決定版】腰痛の原因と予防・改善のためのストレッチ4選!

 腰痛の予防・改善のためのストレッチの決定版をお届けします!

「孫を不安なく抱っこしたい」

「趣味のテニスやゴルフ、フラダンスを思う存分楽しみたい」

「クルーズ船で世界一周を楽しみたい」

こんな未来が実現できたら、すばらしいですね!

しかし、現実を振り返ると

「長時間座っていると、立ち上がるときに腰が痛い」

「腰痛のため、胸を張って歩けない」

「腰痛がなかなか治らない」

など、こういった悩みを抱えていませんか?

腰痛は肩こりとともに、男女とも日頃から悩まされている症状の代表格で、なんとその85%がレントゲン上では異常のないことも判っています。

 そこで!今回、腰痛がなぜ起こるのか、腰痛に対して何をすれば一番効果的なのかについて、徹底したリサーチとともにお伝えしていきます。

 最後まで読んで頂ければ、悩み続けた腰痛の原因と対策について理解できます。

また、腰痛対策に超絶おすすめストレッチも紹介しているので、是非、参考にして下さいね!目次

  1. 目次
  2. 1.腰痛の原因
  3. 2.従来の腰痛対策の問題点
  4. 3.腰痛改善のためのマインドセット
  5. 4.ストレッチのコツ
  6. 5.腰痛の予防・改善のためのストレッチ4選!
    1. ①脊柱起立筋(腸肋筋・最長筋)
    2. ②大殿筋
    3. ③中殿筋
    4. ④大腰筋
  7. まとめ
  8. 参考文献

目次

  • 1.腰痛の原因
  • 2.従来の腰痛対策の問題点
  • 3.腰痛改善のためのマインドセット!
  • 4.ストレッチのコツ!
  • 5.腰痛の予防・改善のためのIDストレッチ4選!
  • 6.まとめ

1.腰痛の原因

腰痛の原因は右図のように、レントゲンなどの画像によって判断できる 特異的腰痛と画像ではわからない非特異的腰痛の2つがあります。

 特異的腰痛は腰椎椎間板ヘルニアなど整形外科のお医者さんが専門とする分野ですが、腰痛全体からみるとたった15%に過ぎません。

 一方で、非特異的腰痛はほとんど筋肉の異常から生まれてくるもので、腰痛全体の85%も占めています。厚生労働省の国民生活基礎調査では、ここ10年以上も男女とも、身体の異常を感じるランキング(有訴者率)で常に1位、2位を占めているくらい、解決できていない問題となっています。ご存知でしたか?

 

2.従来の腰痛対策の問題点

腰の痛みを感じて整形外科に行ってもレントゲン上異常がなければ、「しばらく様子をみましょう」といわれ湿布薬をもらうのが精いっぱいで、残念ながら問題解決にはなりません。

 これは整形外科の先生が悪いわけではなく、骨や関節に異常がなければ整形外科の専門では無くなるので、仕方のないことなんです。

 また、以前は安静にすると腰痛には良いと言われていましたが、今では安静はむしろ痛みを悪化させることに繋がることも判っています。

 さらに、コルセットも腰痛には効果がないことも証明されています。

 そんな中、腰痛を抱えている人は、どうすれば良いのでしょうか?

 

3.腰痛改善のためのマインドセット

まずは、腰痛に対するマインドセットを切り替えましょう! 

腰痛の原因でも述べましたように、ほとんどの腰痛は筋肉の異常によるものです!筋肉の異常から痛みが起こることは、すでに証明されています。

 筋肉が痛くなると筋肉そのものが硬くなります。さらに、筋肉が痛くて硬くなると血行が悪くなり、さらに痛みがひどくなり、痛みの悪循環を引き起こします。

 非特異的腰痛では日常生活を送る中で、良くなったり悪くなったりするので、あまり深刻に考えずに、腰痛とはそんなもんだとポジティブにマインドセットを切り替え、なるべく良い状態をキープできるようにすることが最も重要です。

 そのためには、筋肉の柔軟性と血行を改善して、腰痛を予防・改善するストレッチを日常生活に取り入れていきましょう!

4.ストレッチのコツ

  以下に述べているストレッチのコツを覚えるとより、だれでも腰痛改善のための効果的なストレッチが出来るようになります。

   反動を利用してストレッチしない:反動つけながら押し込むと、逆に筋肉が硬くなります。 

   息を止めない:むしろ息を吐きながらストレッチすると効果的です。

   ツッパリ感が出たところで止める:ツッパリ感を感じたら、その状態でキープしましょう!

   ストレッチの時間:1回のストレッチは30秒を目安に、同じストレッチを2-3回おこないましょう!

5.腰痛の予防・改善のためのストレッチ4選!

腰痛の予防・改善には次の4つの筋をストレッチしましょう!

腰痛の予防・改善のためのターゲットとなる筋肉は、背骨とほぼ平行に走行する脊柱起立筋(腸肋筋・最長筋)、お尻にある大殿筋と中殿筋、さらには股関節の前を走行する大腰筋が代表的です。

これらの筋肉を効果的にストレッチするには、それぞれの筋肉の走行を考慮して、個別にストレッチするIDストレッチがおすすめです!

 それぞれの筋肉の走行とIDストレッチをご覧になっていただき、ご一緒にストレッチをしてみましょう!

①脊柱起立筋(腸肋筋・最長筋)

 腸肋筋(図1)と最長筋(図2)は2つあわせて脊柱起立筋と呼ばれています。

 腰痛時には脊柱起立筋から痛みを自覚することが多いので、今回ご紹介するストレッチの中で最も重要です。ぜひ上手くできるようになりましょう!

1:腸肋筋
2:最長筋

 IDストレッチはイスに浅く腰掛けて、一方の手でイスを固定した後、図3のように両足を少し開き、息を吐きながら斜め下に腕、頭、上半身を倒していきます。腰にツッパリが出たところでキープします。

 からだを倒しながら、腰にツッパリを感じる方向を見つけてください。

 この方法でツッパリ感が得られない場合には、図4のように足を組んでストレッチしましょう!

図3

②大殿筋

大殿筋(図5)はお尻にある筋肉で、脊柱起立筋と繋がっているため、腰痛の時には連鎖的に硬くなって痛みを引き起こします。

5:大殿筋

IDストレッチは、図6のようにあお向けで両手で膝を抱え、反対の肩の方向に向かい引き寄せます。

ストレッチのコツを忘れないように!

図6

③中殿筋

中殿筋は図7のように大殿筋より外側にあり、股関節に向かい走行しています。

7:中殿筋

 IDストレッチは、図8のようにあお向けで片脚を曲げて膝の外側に手を当て、骨盤が回らないようにしながら膝を引き寄せます。

片脚を曲げる程度は、大殿筋よりも軽くします。

図8

④大腰筋

大腰筋は、図9のように腰椎の前から股関節の前を走行して、股関節を曲げる働きがあります。

9:大腰筋

 IDストレッチは、図10のように両膝立ちの姿勢からストレッチしない側の足を1歩前に出し、胸を張りながら体重を前にかけ、股関節の前にツッパリ感を感じたままキープします。

図10

まとめ

 人々を悩ませている腰痛はレントゲン上問題ない場合が多く、その原因は筋肉の柔軟性低下や血行不良によることがほとんどです。

 だからこそ、体調によっては良くなったり悪くなったりしますが、あまり心配せず、マインドセットを切り替えましょう!

腰痛の予防・改善の対策としては、今回ご紹介した4つの筋肉のIDストレッチをすることにより、柔軟性や血行を良好な状態にキープすることを心がけましょう。

 そして腰痛から脱却し、お孫さんを不安なく抱っこしたり、趣味のスポーツを思う存分したり、楽しい旅行の思い出を作れるようになりましょう!!

 腰痛で悩んでいる人、腰痛予防を身につけたい人は、IDストレッチの公式LINEアカウントに友だち登録してください(現状では、まだ公式LINEアカウントを運用していない)。

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参考文献

  1. 自覚症状の状況:世帯員の健康状況.平成28年国民健康基礎調査の概要.厚生労働省.pp18, 2017.
  2. 鈴木重行・他:IDストレッチング第2版.鈴木重行(編).三輪書店,2006
  3. 鈴木重行・他:アクティブIDストレッチング.鈴木重行(編)三輪書店,2007
  4. 鈴木重行:軟部組織異常.慢性痛に対する痛みのアセスメントの解剖・生理学的根拠 理学療法MOOK3 第2版 三輪書店、pp96-113, 2008
  5. Stebbins C, Carretero OA, Mindroiu T, et al: Bradykinin release from contracting skeletal muscle of the cat. J Appl Physiol 69(4): 1225-1230, 1990
  6. Boden SD, Davis DO, et al: Abnormal magnetic-resonance scans of the lumbar spine in asymptomatic subjects. A prospective investigation. J Bone Joint Surg[Am] 72 : 403-408, 1990
  7. Hayden JA et al:Ann Intern Med 142 : 776-785, 2005
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